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シリーズ1


タイプナンバー46、通称シリーズ1と呼ばれた最初期型ヨーロッパはこの時点で、全てのヨーロッパに共通して言える特徴を備え、エラン譲りの強靭な逆Y字型バックボーンフレームを有し、グラスファイバー製の軽量ボディを架装した。通常のバックボーンフレームではなく、エンジンマウント部をY字に開いているのは、エンジンを可能な限り低く落とし込んで搭載するための工夫であり、エンジンは太いボックス断面を持つ鋼板の間に挟まれるようにして載せられていた。メカニズムは、ユーザーのニーズやニッチ層の要求に応えて変化を見せるものの、既に当時としては最新であり、完成されていたことで前述の二つについては大きく変更されることはなかった。


フロントにダブルウィッシュボーン式、リアにラジアスアームとロアトランスバースリンク式を組み合わせた、ヨーロッパ専用に設計されたサスペンションを採用している。これは、ギアボックス上を通過するボックス断面型鋼板ラジアスアームを配置し、ドライブシャフトを兼ねたアッパーアーム、それにロアアームを組み合わせたものだった。ちなみにフロントサスは、トライアンフ・スピットファイアのものから流用した既製品である。


当時、ミッドシップの形をした車は存在したものの、それは実用には全く向かないレーシングカーや、富裕層しか手にすることのできない高価なモデルでしかなかった。開発目標の一つ――庶民にも手の届くスポーツカーを目指していたことから、当時としては最先端であるFRPボディを採用していたことや、非常に優秀な空力フォルムなど技術的なトピックに溢れるヨーロッパも、蓋を開けると血のにじむようなコストダウンとの格闘の跡が随所に見られる。 内装に関しては、ウインドウははめ殺しで、カーペットは一切なし、遮音に関することは一切無視など、徹底的にコストカットを重ねた。


パワートレイン関係は、全てルノー・16からの流用で、ルノーの手によって行われたエンジンチューン以外は完全な吊るしの状態で搭載されていた。コストダウンの兼ね合いもあるが、このエンジンには、軽量なアルミ合金が使われているという、立派な大義名分のもとに選択されていた。水冷式直列4気筒OHVエンジンは、排気量1.5リッターで、圧縮比の向上やハイカムなどによって、ノーマル状態から大きくパワーアップされた82馬力を発生する。トランスミッションは、実用車からの流用なので4段マニュアルトランスミッションではあるが、徹底したコストダウンは軽量化にも繋がり、車体重量はたったの610kgに抑えられている。この車重の前には、既存品のパワートレインでも必要にして十分だった。

ちなみに、シリーズ1はフランスを中心に販売されたモデルだったが、イギリス向けに販売された公式記録はなく、そのために母国イギリスの道路事情に合わせた右ハンドル車は存在していない。


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